抑揚
台詞を読む時に調子を上げたり下げたり、また強めたり弱めたりする事を抑揚(よくよう)といいます。
富嶽三十六景 神奈川沖浪裏(葛飾 北斎)
英語や中国語など単語そのものに抑揚が設定されている言語は、文章を普通に読むだけで抑揚のついた音声になります。
日本語にも「箸」「橋」のようにアクセントの位置(抑揚のつけ方)によって意味が変わってしまう単語がありますが、多くの単語は抑揚をつけずに平らに読みます。
なので、日本語の文章は感情を込めずに読むと全体的に平らな感じになります。
抑揚は様々な感情が出ている状態で言葉を言う時に勝手についてくるものですが、日常生活では感情を込めずに言葉を言う機会がほとんどありません。
だから、抑揚をつけずに台詞を読むと聞き手が違和感を感じるのです。
感情を込めて台詞を読めば抑揚は勝手についてきます。しかし、それだけでは演技とは言えません。
日常生活の中で自分や他人がどういう感情の時にどういう抑揚をつけているのかを意識してインプットしましょう。
その積み重ねがあなたの基礎演技力となります。